【ドローンの「係留飛行」について―航空法施行規則の改正を受けて】
ドローンを紐やワイヤーでつないで飛ばす「係留飛行」は、万が一の墜落や逸脱のリスクが低いため、特定の条件下では航空法上の許可・承認が不要となります🔵
2026年3月23日付の官報「第1670号」にて航空法施行規則の一部改正が掲載され、
それによると、この係留飛行に関することがあらためて整理されました。
(参照:https://www.kanpo.go.jp/20260323/20260323h01670/20260323h01670full00010032f.html)
今回は、許可なしで飛ばすために守るべき「4つの必須条件」について解説します。
- 係留飛行で「許可・承認が不要」になる範囲
適切な係留措置を講じている場合に限り、以下の特定飛行であっても事前の許可申請が免除されます。
●人口集中地区(DID)の上空での飛行
●夜間飛行
●目視外飛行
●人又は物件から30m未満の距離での飛行
●物件投下(一定の条件を満たす場合)
※空港周辺や高度150m以上、イベント上空、危険物輸送などについては、引き続き個別の許可・承認が必要です。 - 官報で示された「安全確保」の4つの具体的条件
改正された施行規則(第236条の76等)によれば、係留飛行として認められるには、以下のすべてを同時に満たさなければなりません。
●十分な強度を持つ紐等の使用:
ドローンを係留するワイヤーや紐などは、機体の引張力や風圧に耐えられる「十分な強度」を有している必要があります。
●紐の長さは「30メートル以下」:
ワイヤーや紐などの長さは30メートル以内におさめないといけません。これにより、ドローンが動ける範囲を限定します。
●係留範囲内に「第三者の物件」がないこと:
ワイヤーや紐などの長さを半径とする機体の飛行範囲内に、他人の建物や車両などの地上・水上の物件が存在しない状況でなければなりません。
●立入管理措置を講じること:
補助者の配置や、看板・コーンの設置などにより、飛行範囲内に第三者が立ち入らないよう管理するようにする必要があります。 - 実務上の注意点:自動車による牽引はNG
航空法の「係留」とは、あくまで飛行範囲を制限することを目的としています。
そのため、走行中の自動車に紐などを固定して移動しながら飛ばす行為や、人が紐を持って歩きながら飛ばす行為(えい航)は、法律上の「係留」には該当しないため注意してください。 - 許可が不要でも「守るべき義務」は残ります
係留飛行により許可申請が免除される場合であっても、以下の義務は免除されません。
一.機体登録と登録記号の表示
二.飛行日誌の作成・備え付け
三.事故発生時の報告義務
特に、特定飛行(DID・夜間・目視外・30m未満)を係留で行う場合は、万が一に備え、飛行実績や点検記録をしっかりと飛行日誌に記録しておくことが大事になってきます。
★最後に
今回の改正により、係留飛行の定義と条件がより明確になりました。
「30m以内の紐」「範囲内に物件なし」「立入管理」という基準を正しく守ることで、安全なドローン運用が可能になります🐞